浜田光夫 研究室

浜田光夫さんファンによる

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岡 ななみ
   

 若さを武器にトリオで頑張れ!

別冊近代映画 青い山脈 特集号 63年1月
浜田光夫さん、高橋英樹さん、吉永小百合さん
   
     

  • 愉しかったロケの思い出から仕事の夢、生活の抱負……
    青春トリオのお喋りは賑やかです!
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      ロケの合間に剣術ごっこ

    浜田「『青い山脈』の撮影は、楽しかったな。」
    高橋「うん、実に楽しかった。」
    吉永「三人一緒だと、いつも愉快ね。」
    浜田「ふつうは、撮影の合間がとても長く感じるんだけど、こんどはそんなこと全然なかった。」
    吉永「だって、撮影の合間になると、なにかして、あそんでいるんですもの。」
    高橋「小百合ちゃんにはカメラを教えてやったし…。」
    吉永「でも、現像してみたら、高橋さんのより、私が撮った方が、よくうつっていたけれど、あれはどういうわけかしら?」
    高橋「それはつまり、高橋先生の教え方がうまかったのさ。」
    浜田「おかしな理屈だな(笑)」
    吉永「あなたたち、琵琶湖畔でチャンバラしてたじゃない、子供みたいに。」
    高橋「あれ、見てたの。」
    浜田「いやだなあ。」
    吉永「浜田さんたら、口に葉っぱをくわえてさ、竹竿を振りまわして…。」
    浜田「実はね、高橋がヒゲもじゃで、俺は三十郎だっていうから、よし、こっちは小次郎だってんで、試合したのさ。」
    吉永「それで、どっちが勝ったの。」
    浜田「それは、当然、俺だよ。」
    高橋「うまいこといってるな、いや、実際はね、オレに切らしてくれって、浜田がたのむから、ちょっと切らしてやったんだ、謀略ですよ。」
    浜田「謀略も兵法の内だからな。」
    吉永「勝負あった(笑)」

      小百合ちゃんは女ボクサー

    高橋「だけど、小百合ちゃんのボクシングには驚いたな。」
    浜田「あれにはビックリした。」
    高橋「浜田はアッパーカットをくらったじゃないか。」
    浜田「そうそう、カウンターをくっちゃった。」
    吉永「まあ、ひとぎきの悪いこといわないで。あれは、ただ、私がこぶしをつくったところに、浜田さんがアゴをつきだしただけじゃない。」
    浜田「あれ、ひとぎきのいいこといってるぜ。」
    高橋「たしかに、理論的にはそうだからな。」
    浜田「高橋は、思ったより、フェミニストだな(笑)」
    高橋「とにかく、三人一緒の仕事は面白いね。」
    浜田「これで何本目だろう、三人一緒ってのは。」
    吉永「『上を向いて歩こう』『ひとりぼっちの二人だが』それにこれだから、三本ね。」
    高橋「それに、『青い山脈』は、前から、三人でやりたいって、話していた作品だからな、それだけにファイトがわいたね。」
    浜田「そうだね、意欲がわいた。」
    吉永「私も、思いきり、新子にとりくむことができたわ。」
    浜田「原作がしっかりしているから、やりいいね。」
    高橋「人間が生きているからね。」
    浜田「だから、役柄になりきれるわけだ。」

      三人とも初の琵琶湖見物!

    吉永「高橋さん、はじめての三枚目役はどうだった?」
    高橋「楽しかったね。もちろん難しかったけれども…。」
    浜田「三枚目ってのは、難しいよね。」
    高橋「先生(西川監督)から、自分は二枚目のつもりで、はたからみると三枚目のような演技をしろっていわれてね。」
    浜田「失恋する役なんてのは、こんどがはじめてだろう。」
    高橋「たまにはいいね、いつも失恋してるんじゃ、これは困るけど(笑)」
    吉永「琵琶湖って、きれいね?」
    高橋「彦根城からみた景色は素晴らしかったな。」
    浜田「あそこの肉もうまかったぜ。」
    吉永「浜田さんは、すぐ食べ物の話になるんだから(笑)」
    高橋「あそこいらは、有名な松坂の牛肉の原産地だってね。たしかに、うまかったな。」
    吉永「そうね、おいしかったわ。」
    浜田「しかし、三人とも琵琶湖へいったのはこんどがはじめてだったのには、驚いたね。」
    高橋「高校の修学旅行に、みんな参加できなかったからな。」
    浜田「三人とも、高校二年ごろから、俳優になっちゃったからね。」
    高橋「どうにか出席日数はかせいだけれど、あのころはつらかったな。小百合ちゃんは今が一番つらいだろう?」
    吉永「そうね、でも、なんとかして、卒業だけはしたいわ。」
    浜田「今年、大学へ入ったけれど、殆ど行けなかったな。」
    高橋「お互いにね。本を読むヒマもなかなかなかった。」
    吉永「寝るヒマをさいて勉強しなくてはね。」
    浜田「演技の勉強もしなくてはならないし。」
    高橋「そのためには、映画も観なくてはね。」
    浜田「必要だね、ほかの映画を観て勉強することは。」
    高橋「いい映画は、かかさず観るようにつとめたけれど、それでも大分みおとしがあった。」
    吉永「小説も読みたいわ、ピアノも習いたいし…。」
    浜田「やりたいことが、いっぱいあるね。」

      仕事の喜びを噛みしめたい

    高橋「ピアノで思い出したけれど、小百合ちゃんの『寒い朝』は、大ヒットだってね。」
    浜田「そうそう、『いつでも夢を』もヒットしているんだろう。」
    吉永「恥ずかしい。」
    高橋「いい歌だね、あれ。」
    吉永「高橋さんと浜田さんは、テイチクからレコード出してんでしょう。」
    浜田「いや、オレのは、歌ってるんじゃなくて、ガナってるのさ(笑)」
    吉永「この間ね、二人の女性から手紙がきたの。その女性、二人とも盲人なのよ。」
    浜田「へえー。」
    高橋「それで?」
    吉永「要するに、私の『寒い朝』をきいて、勇気づけられたっていうの。それを読んで、私、ああ、こんなところで、私のつたない歌でも、ひとに喜ばれているんだなってことがわかって、逆に勇気づけられちゃった。」
    高橋「いい話だな。」
    浜田「仕事の歓びってのは、そういうところにあるんだな。」
    高橋「だから、どんな仕事でも一生懸命やらなければいけないんだ。」
    浜田「声はまずくとも、一生懸命歌おう。」
    高橋「もっと、もっと、努力しよう。そしてファンのはげましにこたえなくちゃね。」
    吉永「ファンといえば、ファン・レターの返事出してる?」
    浜田「それが、頭痛のタネなんだ。」
    高橋「オレもさ。出す時間がないものな。」
    吉永「そうなの、困っちゃうわね。」
    高橋「しょうがないから、スクリーンの上でよい演技をして、それでこたえるより方法がないね。」
    浜田「そうだな、悪いけれど、それでカンベンしてもらおうよ。」
    吉永「そのためにも、いっそう勉強しなくては…。」
    高橋「人間的にも成長しなくては、いい演技ができないしな。」
    浜田「映画だけでなく、いろいろな勉強をつまなくては駄目だね。」
    吉永「でも、いい映画に出演すると、いろいろなことを摂取できるわね。」
    浜田「そうだね、たとえば『キューポラのある街』なんかね。」
    吉永「あの映画に出演して、私、社会的なこととか、人間関係っていうものが、いろいろとわかったような気がしたわ。ほんの少しだけど…。」
    浜田「オレもさ。やっぱり、大衆の生活が溶け込んだ映画っていうのは、演りがいがあるね。」
    高橋「人物を演じることによって、同時に人生の勉強もできる映画っていうのは、オレたちにとって理想的な作品だね。」
    吉永「そうね、そういう映画をどんどんやりたいわ。」
    浜田「しかし、立派なシナリオを立派に演じきるためには、それだけの演技力をふだんから養っておかなければならない。」
    高橋「それには、一にも二にも勉強あるのみだね。」
    吉永「あれがやりたい、これがやりたいなどと、あんまり欲張れないわね。」
    浜田「とにかく、努力をしなくては。若いうちにできるだけ勉強しようよ。」
    吉永「そして、息の長い俳優になりたいわ。」
    高橋「同感。」
    浜田「オレも同感だ。」

      海外ロケが三人の念願です

    高橋「しかし、今年は運動が少したりなかったような気がするんだ。」
    吉永「スポーツ?」
    高橋「そう。」
    浜田「たしかに、そうだな。高橋なんか、高校時代、スポーツやってたから、運動不足がこたえるだろう。」
    高橋「なんか運動しないと、身体がナマっちゃうみたいだよ。」
    吉永「私も、ソフト・ボールの選手だったでしょう。だから、運動しないと、調子が変ね。」
    浜田「運動しないってのは、健康には一番よくないよね。」
    吉永「私、スキーをやりたいと思ってるの。」
    浜田「スキー?」
    吉永「ええ、芦川いづみさんが教えて下さるっていうから。」
    高橋「それはいいな。芦川さんはとてもうまいんだってね。」
    浜田「B級の上くらいだってさ。」
    吉永「スキーって、みていても気持ちよさそうですものね。」
    高橋「オレは山登りがしたいな。」
    浜田「北アルプス。」
    高橋「北アか。いいね。オレは猟がしたいなあ。」
    吉永「あら、それじゃ、みんな山に関係あるじゃない。」
    高橋「そうだね。」
    浜田「それじゃ、一緒に雪山に行けばいいわけだ。」
    高橋「しかたない、北アはあきらめて、スキー場にするか(笑)」
    浜田「しかし、一緒に会社からヒマをもらうとなると難しいな。」
    吉永「そうね。」
    高橋「また、三人一緒に同じ映画に出て、終わったあとヒマをもらえばいいんだ。」
    吉永「そううまくいくかしら。」
    浜田「至難のワザだね。」
    吉永「夢ね。」
    高橋「来年の夢か。」
    浜田「初夢に見そうだな(笑)」
    吉永「話は変わるけれど、高橋さん、こんどお家が近くなったんで、楽でしょう?」
    高橋「うん、とっても楽だね。」
    浜田「成城町というと、裕ちゃん、水の江さん、それに二谷さんが住んでるね。」
    高橋「そう、隣人だよ(笑)でも、近いということより、家族と一緒に住めるようになったことが、オレにとっては有難いね。」
    吉永「そうでしょうね。」
    浜田「やはり、おふくろと一緒の方がなにかと便利だよな。」
    吉永「甘えん坊ね。」
    浜田「小百合ちゃんだってそうだろう。」
    吉永「それはそうね。」
    高橋「おふくろっていうのは、いいものさ。」
    浜田「まったくだ。」
    吉永「お母さん子なのね、二人とも。」
    浜田「オレも高橋も、オヤジはいないからな。」
    吉永「そうだったわね…。」
    高橋「ところで、小百合ちゃん、自動車買ったんだろう。」
    浜田「トヨペットの新車ですよ。」
    高橋「色がいいね、ダーク・ブルーで…。」
    吉永「なかなか、あの色が見つからなかったのよ。」
    浜田「自動車があると、便利だろう。」
    吉永「そうね、ロケーションにいっても、ちょっと身体を休められるし、夜間ロケなんかのときには、撮影の合間に眠れるし…。」
    浜田「なかで、落ち着いて台本も読めるしね。」
    高橋「たしかに、いいね。」
    浜田「高橋はジープを買うんだろう。」
    高橋「買うとしたらジープだな。」
    吉永「ジープ!?高橋さんらしいわね。」
    高橋「だけど、車を買うより、まず運転免許をとらなけりゃ。これが大変なんだ。」
    浜田「教習所に通う時間がないからな。」
    高橋「小百合ちゃんも運転習うんだろう。」
    吉永「とんでもない、私はダメ。こわがりだから…とっても、こんな車の洪水の中じゃ、運転する勇気ないわ。」
    浜田「それもそうだ。」
    吉永「人がひとりも通らない、広い道でなら運転してもいいけれど。」
    高橋「それは無理だな。」
    浜田「サハラ砂漠のど真中でなら、誰だって運転できるけれどね(笑)」
    高橋「サハラ砂漠っていえば、外国へ行きたいね。」
    浜田「行きたいな。小百合ちゃんは、この間いってきたね。」
    吉永「でも、もう一度行きたいわ、パリへ。」
    高橋「オレは、アフリカへ行きたい。」
    浜田「オレは南洋諸島に行きたいな。」
    高橋「来年あたり、海外ロケ作品がないかな。」
    浜田「三人一緒の作品で、海外ロケに行けるとゴキゲンだけどね。」
    吉永「そうね。」
    高橋「それも、舞台がパリ、アフリカ、そして南洋諸島と変わってね。」
    吉永「そうすれば、三人の夢がいっぺんに叶えられるわね。」
    浜田「夢はつきないね。」
    吉永「三人あつまると、いつもこんな調子ね。」
    高橋「夢を描くってのは、楽しいものな。」
    吉永「その夢が、正夢にならないとも限らないし。」
    浜田「青年よ、大志を抱け、か。」
    吉永「現実として、来年もまた忙しいわね。」
    高橋「忙しいね、きっと。」
    浜田「忙しいなどと、いっていられないくらい忙しくなるんじゃないかな。」
    吉永「いい作品を、時間かけて、やってみたいわ。」
    浜田「しっかりしたシナリオでね。」
    高橋「そうだね。」
    浜田「“純愛路線”がしかれたから、来年は、そのレールをぐんと伸ばすんだ。」
    吉永「文芸作もやりたいし、青春ものもやりたいし…。」
    浜田「生活のしみこんだ役がやりたいな。」
    高橋「オレも青春ものを、どしどしやりたいな。アクションはもちろんだけど、メロドラマもやってみたいんだ。」
    吉永「私も…メロドラマには、すごく興味ある。」
    高橋「単なるスレチガイじゃないメロドラマをやりたい。」
    吉永「そう、男と女の真実がたんねんに描きこまれているような。」
    高橋「とにかく、どんな作品でも、勉強のつもりで、精一杯にね。」
    浜田「そう、来年もファイトでいこうぜ。」
    吉永「そして、いい作品を作りましょうよ。」  


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