1963年8月1日号 表紙はしゃべる
1963年8月1日号 週刊平凡- ポケット対談 / 浜田光夫×吉永小百合
- ひ が み づ か れ
吉永(ニコニコして西瓜を見ながら)「ウワー、おもしろいわ。」
浜田「これ、中身がはいってるんじゃない…。もったいねえなー。」
吉永「食いしんぼうねえー(笑)西瓜ってなんか郷愁みたいなもの感じるわね。」
浜田「女の子ってなに見てもそんなこというんだな。」
吉永「あら、西瓜見てると小さいころのこと思い出すわ。」
浜田「そうですかね。ボクなんかこいつはうまそうだって……。(笑)」
吉永(あきらめたように)「そうね、浜田クンは、まだそういう段階じゃないのよ。(笑)」
浜田「それどういう意味かな?」
吉永「はっきりいってもいいの?」
浜田「………」
吉永「トウ・ヤング(若すぎる)」
浜田「なにおー、こっちの方が年上じゃないか。女の子ってすぐ姉さんぶるからやだよ。」
吉永「ウフ、、、女の子ですって。」
浜田(ふんぜんと)「女の子じゃないか!」
吉永「それじゃ、浜田クンは男の子ね。(笑)」
浜田「チェッ、話にならないや。」
吉永「あんまりフンガイしなさんな……ことしもバカンス返上ね。お互いに……」
浜田「毎度のこと、ひがみづかれしちゃったよ。」
吉永「ホント……。この間の松本ロケ(『美しい暦』)、日本アルプスがきれいだったわー。」
浜田「いつも、遠くで眺めてるだけだ。」
吉永「そうなの、私は日本アルプスへ行くことと、千曲川のほとりを歩くことが昔からの念願なの。いつ実現するか……」
浜田「千曲川?女学生だね。」
吉永「どうして?信州の風景ってとても好みに合うわ。」
浜田(小さい声で)「西瓜にも郷愁を感じちゃうんだからな。」
吉永「ええ?なーに?」
浜田「いや、いいんだ。なんでもないよ。」(ニヤニヤ)
吉永「いやねえー。変なひと……」