浜田光夫 研究室

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岡 ななみ
   

 ひとりぼっちの二人だが

   
    配給:日活

    公開:1962.11.3

    監督:舛田利雄

    脚本:熊井啓、江崎実生

    共演:坂本九、吉永小百合、髙橋英樹、渡辺トモコ

    浜田光夫さんの役名:杉山三郎

    ♥ ストーリー
    両親が亡くなり、叔母の元で芸者として働くユキ(小百合さん)は水揚げの日に逃げ出した。やくざに追われるところ、町のチンピラに助けられる。その中に小学校の同級生三郎(浜田光夫さん)がいた。逃げながら行き着いた先がストリップ劇場。そこで下働きとして働いていたのが二人の同級生・九太(坂本九さん)だった。ボクサーになっている生き別れたユキの兄・英二(英樹さん)。実は血の繋がりはなく、英二は密かにユキを思っている。
    三郎の兄貴分は、三郎がユキを逃がしたと気が付き、三郎から組のバッヂを取り上げてしまう。果たしてユキは逃げ切れるのか・・・!?そして恋の行方は・・・!?

    ♥ 個人的に好きなシーン
    浜田光夫さんの演じるチンピラの中でも一番チンピラっぽいかもしれない。とは言え、生きていくためにやむをえずチンピラになった根はとても優しい優しいチンピラです。
    浅草寺の横で捕まるユキを助ける三ちゃん集団。杉山俊夫さん、武藤章生さん、市村博さん!先に三ちゃんが同級生だと気が付くユキとのやりとりが好き。ユキをかくまっていると怒ってやってくるアニキがまた小池朝雄さん。「泥だらけの純情」を思い出す。


    逃げ込んだ劇場でこれまた同級生だった九太と再会する。自分を訪ねて来てくれたと思い「よくきてくれたよぉ~」と嬉しそうな九太にとまどいつつも「う、うん!」と笑顔で答える。
    仲間が追い付いてきた。九太に「雑用でいいからユキちゃんをここに置いてやってくれ。」と頼む三ちゃん。そんなのユキちゃんがかわいそうだ!と言う九太。三ちゃんは「ユキちゃんは構わないよな?いいだろ?」。嫌とは言えないよな(笑)

    九太だけに「うまくいけば金になるんだ。同級生だろ?な?な?」と丸め込む。悪いね~~。


    毎日食料を持ってやってくる三ちゃん。舞台の上で紙吹雪を降らせる仕事中のユキと九太。(九ちゃん!!!)と小声で必死に呼ぶ三ちゃんかわいい!全然気づかないから何か投げてみるとユキが気が付く。三ちゃん!と喜ぶと転落しそうになる。とっさに抱えて助ける九ちゃん。そんな二人を見て自分の分のリンゴまで置いて走り去る三ちゃん。なに、またジェラってるのかい!ジェラる浜田光夫さん最強に可愛いよね。
    むしゃくしゃして歩いてると学生とぶつかりチンピラと馬鹿にされ喧嘩勃発。大勢なのにひとりで!通りかかった英二が一緒に戦ってくれる。

    その後二人でモツ煮込み屋へ。ビール飲みながらゴキゲン。ビールを勧めるも飲まないと言う英二にモツ煮込みを勧める。冒頭から最後までずっとだけど、着ているシャツの襟ぐりが広くて首元たまらん。変態おじさんみたいなこと言ってごめんね。


    また食料を届けに来た三ちゃん。「おはようっす!!!!!」元気だなぁ。同じ部屋で寝ている九太とユキに、えーーー・・・ってなってるのが可愛い(笑)


    寝ているユキを見つめる表情が優しい。
    九太のおサルさんと「昨日何があったか知ってるか?なんにもねえ?そうだよなっ」と会話(笑)もうやめてーかわいすぎるー萌えーーーーー!

    ユキを隠していたことがバレて兄貴に組のバッジを取られてしまう。悲痛。もう生きていけない、そう思いユキを探しに行く。ユキを差し出さないと組から追い出されてしまう。
    ユキが隠れている洗濯物干し場になっているビルの屋上へ。

    三ちゃんは自分をお金のために匿っていたと知ってしまったユキは拒絶。「いや!三ちゃん嫌い!」「嫌いで結構だよ!」
    「三ちゃん昔はみんなの模範で、いじめられてる私を助けてくれる優しい人だったのに!」「ナマ言うなよ。こうしなきゃ生きていけねーんだ。貧乏人の子供は学校にも行けない。他にどうやって生きていくんだよ!」駆け付けた九太と取っ組み合いの喧嘩。しばらく洗濯物もろとももみくちゃに。
    おもむろにユキが歩き出す。水揚げの相手の元に行くと言う。あんなに仲の良かった九ちゃんと三ちゃんが喧嘩をするのは私のせいなんだ、私が行けば解決する・・・
    「「いけねえよユキちゃん!!」」
    そこへ追手もやってくる。別ルートで逃げる。三ちゃんも良心を取り戻したようだ。


    ユキをひょいと抱えて降ろしてあげる三ちゃん。「同級生だもんな!!」またそれ(笑)

    四人で逃げ切るも、これからどうしよう・・・。三ちゃんはユキを探している英二を連れてくると言いだす。私も行く!とついてくるトモコ。トモコはユキの叔母の娘。英二に思いを寄せる。昔よく遊んだだるま船で落ち合う約束をし、九太とユキ、三ちゃんとトモコに別れる。

    叔母の元で待ち構えていた組員にあっさり捕まる。どこに隠しているのかムチで拷問を受けながらも決して口を割らない三ちゃん。つらい。見ていられない。小池朝雄さんも内田良平さんも怖い!!
    気を失い倒れる。

    「笑ってやがる・・・」

    トモコに聞いた英二が捕まっている三ちゃんの元へ。ユキの居場所を聞きに来たのだった。
    「またお前に助けてもらってよお。すまねえ。」と言う三ちゃんに、「お前なんか助けに来たんじゃない。」!!ひどい・・・!!また気を失う三ちゃん。
    見張りのトモコはあっさり捕まり、内田良平さんたちがやってくる。ボクシングの試合での八百長を持ち掛ける。
    ユキと感動の兄妹再会を果たすが、三ちゃんを助けてくれなかったことを非難するユキ。そーだそーだ!
    英二は試合へ。九太とユキは三ちゃんを助けに行く。みんなで英二の試合会場へ行き、もう二人は駅に向かったから、八百長はやらなくていい、と伝えるトモコ。

    試合は英二の勝ち。


    見届けた二人は先に逃げる。試合後、英二は八百長にならず大損した組員たちに連れられて行く。着いた先(花やしき!)には既に捕まっているユキと三ちゃんが・・・。
    三ちゃん「みんなひとりぼっちじゃねえか!俺の何が悪いんだよ!」
    チンピラ仲間達には三ちゃんを殴ることはできない。みんな同じなのだから・・・。
    アニキが、お前らができないなら俺がやる!と英二にブロックを振り上げたところ、九太が警察を連れてくる。
    小池さんと内田さんは現行犯逮捕。

    英二は三ちゃんに「ユキを頼むよ。ひとりぼっちの二人で仲良くな!」と声をかける。
    九ちゃん「みんなどうしたんだよぉ!嬉しい時には笑うもんだよ!」
    主題歌「一人ぼっちの二人」を歌う九ちゃんを先頭に歩きながらエンディング。「終」


    舞台が浅草で、水揚げが嫌で逃げ出すって私の大好きな「浅草の灯 踊子物語」と同じだ。あれは大正時代だったけど。
    小百合さんがおとなし目なのが私には少し物足りなく感じますが、「上を向いて歩こう」同様、素晴らしい作品でした。

    良いカットが多い。浜田光夫さんの魅力的な表情がいっぱい見られます。
    かねてから抱いていた、浜田光夫さんの髪型って濡れたらどうなるんだろう、という疑問が解決されました(笑)拷問されるとき失神すると水をかけられるんです・・・かわいそうなのに髪型気にしてごめんなさい。原型を保っていて濡れてもかっこいいということが解りました!(笑)

    レンタルにはありませんが、吉永小百合さんのDVDマガジンになっていたり、「上を向いて歩こう」と2作品DVDボックスになっていたりするので、わりかし観やすい作品です。おすすめです。


    ♥ ひとりぼっちの二人だが ロケ地
    ロケ地を探して行ってみました!!!

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