浜田光夫 研究室

浜田光夫さんファンによる

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岡 ななみ
   

 上を向いて歩こう

   
    配給:日活

    公開:1962.3.4

    監督:舛田利雄

    脚本:山田信夫

    共演:坂本九、吉永小百合、髙橋英樹、渡辺トモコ

    浜田光夫さんの役名:左田良二

    ♥ ストーリー
    鑑別所から逃げ出した良二と九。九は鑑別所上がりの少年を世話する永井さんのもとで働き始めるが、良二は逃げ、ドラムの先輩である牧を頼りにジャズ喫茶を訪ねバンドボーイとなる。その店を取り仕切っている健、永井の娘・紀子とその妹光子。それぞれ悲しみや孤独を抱えながら生きている。

    ♥ 個人的に好きなシーン
    九を呼び出し、お金が必要だから協力してくれ、と良からぬ相談を持ち掛ける。「よせよ。いつも俺をどやしてくれたのは良二じゃないか!」と諭されるも、社会を冷めた目で見て聞き入れない。「金のある奴は遊び回り、 良い家に生まれた奴は何もしないで大学を出て。 でも俺達は掃き溜め漁って大きくなったんだ。 誰も構ってくれず俺達を見れば不良少年と唾をかけやがった」 まさにその通りなんですよね。平成を生きる私も同じ意見。
    立ち去る九が車のカギを落としていったことに気が付き追いかけるも、久米刑事に良二を捕まえてやってくれと頼んでいる九。この時の良二の表情。

    バンドの追っかけの女の子にメンバーの居場所を聞かれ賄賂(小銭)を渡されるとあっさり教える良二。そして嬉しそうにドラム型貯金箱にしまう。かわいい。
    そのファンに手を出そうとするバンドメンバー。止めに入り、女の子を逃がしてあげる良二。「てめえバンドボーイのくせにでかい口きくじゃねえか」と言われるも、
    ナイフを研ぎながら笑いながら「もういっぺん鑑別所に戻る気になりゃ、なんだってできるんだ俺は・・・なんだって・・・」


    バンドのお兄さん怯えてますよ。そして、ナイフを向けつつ大声で「わかったかよぉ!!!」おお、怖い、かっこいい、ワイルド、怖い、珍しい。あまり注目されないだろうけど大好きなシーン。

    牧さんの体調が優れず(薬物のせいだけど)、練習を抜けることにしびれを切らしたメンバーが良二に代わりにドラムを叩かせる。戻ってきた牧さんは血相を変え「少年院上がりのちんぴらのくせしやがって!」・・・何も言い返さず表情だけの演技。痛いくらい伝わってくる。本当に心が痛い。慕っている牧さんに言われるのは悲しいよね。でも牧さんも自分でもうダメだと分かっているから自分の居場所が奪われるのが怖かったんだよね。

    ジルジャンを賭け事で奪われ、それだけは返してくれよとすがるが、聞いてもらえるわけもなく、持ち出されるジルジャン・・・
    そしてこの表情。


    慕っていた先輩・牧さんは薬物から足を洗うため恋人の故郷へ。お見送りに来た良二。「ジルジャンにこだわるなよ!」と優しく念を押されるが、果たして良二に届いているのだろうか。
    列車を見送る良二。なにこの子可愛すぎる


    少しずつ小さなすれ違いや誤解がありながらも、みんなそれぞれ孤独なのだ、だからこそ助け合うのだと上を向いて歩きだす。
    最後「上を向いて歩こう」をみんな手をつなぎ合唱。

    浜田光夫さんパート。ジルジャンとともに、良いアングルですねえ。みんな上を向いて歌うんですよ。


    webサイト歌謡曲リミテッド内で書かせて頂いております
    コラム「夢見るオムライス」でも映画「上を向いて歩こう」について書き連ねております。
    第18回:浜田光夫さんのトークショーに行ってきました!(前編)

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