浜田光夫 研究室

浜田光夫さんファンによる

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管理人
岡 ななみ
   

 太陽が大好き

   
    配給:日活

    公開:1966.5.11

    監督:若杉光夫

    脚本:原源一

    共演:太田雅子、芦川いづみ、鈴木瑞穂、垂水悟郎、大森義夫

    浜田光夫さんの役名:松下宏

    ♥ プレスシート




    ♥ ストーリー
    封鎖となった鉱山の村に残り暮らしている元・鉱夫の宏(浜田光夫さん)。父(鈴木瑞穂さん)も鉱夫だが、働き先を失い博打に明け暮れている。同じ長屋に住む栄子(太田雅子さん)は学生だがアルバイトをし家計を助けている。こちらも父(大森義夫さん)も兄(垂水悟郎さん)も無職。流れ者のような生活に嫌気がさしていた宏は父から離れ、働きながら学校へ行くことを決意する。それを支える栄子。働き口も住む部屋も見つかった。引っ越し前夜、宏のいない部屋で父は宏のカバンから入居の資金3万円を見つける・・・

    ♥ 好きなシーン
    ※ストーリーの流れ関係なく浜田光夫さんの出演シーンのみです。一度観た記憶を元にしているため不十分な箇所や私の思い込みな部分があるかと思われます。

    栄子(太田雅子さん)がまだ眠っている宏(浜田光夫さん)を起こしに長屋の戸を叩く。眠い目をこすりながら出てくる宏。う~、可愛い。浜田光夫さんの眠い演技最高。井戸で顔を洗う。「やだよ、冷たい。」う~、ねぼすけ可愛い。
    鶏の鳴き声が聞こえてきて、「おかしいぞ。」と宏。鶏なんか飼ってるまともな人間はもうこの町を離れているはずだ、と。鶏を見つけ、「おやこどんぶり!」と捕まえようとする(笑)鶏が逃げ込んだ建物に入るとおじさん達が博打を打っている。その中に宏のお父さんが。話しているあいだずっと鶏持ってる~(*^ω^*)
    酒買って来いとか言うお父さんに
    「掛け売り一切お断りだよ!」とか「叩き切って草鞋履くかい!」とか、威勢良いね。
    お父さんと千円賭ける(「お前博打やるのか」「初めてだよ」)が、インチキ花札で負けてしまう。

    お部屋で教科書を読んでる宏。「因数分解ってどうやるんだったかな。忘れちまったな~。」
    お隣の一家が村を出て行くと挨拶に来る。一郎(小学生くらいの坊や)に千円あげる優しい宏お兄ちゃん。「汽車弁、買ってもいいか?」と言う一郎に「いいよ!でも教科書も買わなきゃだめだぞ。」この、いいよ!がとても爽やか且つ優しいの!!!
    一家を見送り、栄子に自分が小さいころ転校を繰り返していた時のことを話す。
    「勉強教えてくれよ!」先程の因数分解か?「教科書を取ってあったなんて偉いわね。」と言う栄子に「今読むといいこと書いてあんだな。なるほど憲法ってのは守らなきゃいけねえや。」とか言っていたよね?現代人に言ってる?

    「俺はもう日本無宿みたいな生き方には飽きたよ。」お父さんにも働いて協力してもらって学校に行きましょう、息子の為なら協力してくれるはず、と言う栄子。あの親父が協力するかなぁ。

    栄子の兄の婚約者(?)のさち子(芦川いづみさん)の勤め先の染め物工場に口を利いてもらい面接に行く宏。給与1万8千円を提示するも、1万3千円でなければ雇えないと言われる。若い人材はほしいけれど、炭鉱と違い技術が必要だ、経験もないのにその給与は払えませんねえ、との事。「すぐ覚えてみせるってことだ!…です。」つい敬語を忘れてしまい慌てて≪です≫を付ける宏カワユス。栄子もそれだけの価値がある人材だと強気に出るが受け入れてもらえず。
    帰り際、工場の人にさち子との関係性を問われ、栄子は「兄の婚約者です!…かな?」宏に問いかけるも、さあ…?みたいな宏がかわいいよね~。
    帰り道、太陽が大好き的な歌を歌う栄子の横で合間合間、「太陽め!今日はやけに眩しく照らしやがるぜ!」「憎らしくなる時もあるぜ!」とか挟んでくる。すっかりやさぐれたこと言ってる宏。「やっぱり俺はもぐらだな。1万3千円じゃ学費はおろか食っていけないよ。」この辺のセリフは共感しすぎて覚えてない(笑)私が普段言ってることと同じこと言ってる。つらい(笑)
    アイスクリーム屋さん(杉山元さん)を言いくるめてアイス二つ失敬する栄子。そのくらい買えよ、と宏は言うが、そんなんじゃ貯金できないわよ、と栄子。「辞めた、就職なんか。」川にアイスを蹴り飛ばす宏。口論となり、栄子は自分のアイスも川へ投げ捨て帰る。もったいないよ~。

    宏は学校で栄子を待っていたが、バイクの後ろに乗り学校へ来る栄子を見るとその場を去る。飲み屋街を歩いていると声をかけられる。「菊さんか。」かつて共に働いていた菊本(加地健太郎さん)だ。「一杯飲もう。」「酒は嫌いだ。」「何言ってんだよ。じゃあなんでこんな所歩いてんだよ。」「・・・よし、飲もう。」
    飲み屋のテレビでは映画の中の外国人兵が機関銃を撃っている。「機関銃があったらみんな撃ち殺してやりてえや。ババババババババババ!」(機関銃撃つ真似)

    お父さんに人生とは何か問うと、子供を育てるということだと言うので「俺もう育っちゃったから人生卒業か。」
    そろそろこの町を出るぞ、とお父さんが言うので「すってんてんのすけか、ついに。」すってんてんのすけ…(∩´∀`)∩笑
    働いて稼いだ分は博打に使い、無くなったらまた別の町で働く…という生活。そんな生活に嫌気がさしていた宏は勝負を提案する。
    何を賭けるかというと、「俺の一生だ。負けたらついて行く。勝ったらここにいる。勉強したいんだ。」
    前みたいにインチキできないように花札ではなくサイコロ。そのサイコロも絶対に丁しか出ない細工がされている。(父曰く「そ、そこで拾ったんだよ!」このお父さんダメ人間だけど憎めない。)普通のサイコロで勝負。宏は半、父は丁。結果は…半だ!
    「そうと決まれば仕事と部屋探しだよ!」

    栄子に「俺やっぱりここに住む!」宣言。
    バイト中だった栄子と共に例の染め物工場に再び出向く。研修を受けながら働くことに。「やります!お願いします!」
    ちゃっかり栄子も雇ってもらう。やっと明るい方へ転じてきたのかな(*´ω`*)
    他の工場と合同で運動会があり、豪華賞品目的で参加する。徒競走に出場する栄子を全力で応援!ランニング、ハチマキ姿で気合十分!なんだか体つきが大人になったね?変態みたいで申し訳ないけど。今まで少年って感じだったけど、なんだか大人っぽくなったわ。
    二人三脚も一位!本当にすごく速いけど、練習したのだろうか。商品を次々GETしていく。
    お弁当を食べていると、マイクを使い組合の陰謀を主張する青年が。「今の本当かなあ。確かに染め物工場の俺が機械のこと習うなんて変だよな。」と、お弁当を食べながら。菊さんも便乗して演説して取り押さえられている。

    引っ越し前夜、「親父大丈夫かな~。」自分がいなくなり一人で生活していくお父さんを心配している宏。一方、父は宏のいない部屋で、荷造りしてある宏の荷物から封筒に入った現金3万円を見つける。これは、やばい…。

    宏が帰宅したときにはもう父の姿は無い。「せっかくお別れパーティーやろうと思ったのによー。」
    荷物の違和感、お金が無くなっていることに気が付く宏。家を飛び出し父を探す。が、見つからない。途方に暮れているとまた菊さんと会い、一杯飲んでけよ、と誘われる。お前いつもしけた面してんな、とか言われながら飲む。運動会での話は本当かと聞くが、ただ便乗しただけだった。
    このあたりの賭博場に連れて行ってもらう。菊さんは親父がいることを確認して帰ってしまう。いくら待っていても親父は出てこない。仕方なく裏から入り、取り仕切るやくざに事情を説明するが、もう帰ったそうだ。駅へ行くと、栄子から事情を聴き宏を待っていたさち子が。親父を見なかったが聞くが、来ていないと言う。嘘だったのか。再び賭博場へ戻る。「開けろ!親父を出せ!!!」戸を叩く。うるせーぞ!と先程のやくざ達が宏を公園へ連れて行く。ナイフを持った一人と揉み合いになり、宏がやくざを刺してしまう。

    「ひろしーーーーーー!」宏が勾留されている警察署で騒ぐ父。栄子、さち子、多吉郎が止めに入る。
    3万円を増やしてやりたかったんだ、もしかしたらこの金さえなくなれば宏は出て行かないと思ったのかもしれない、と泣きながら話す父。署の前で座り込み騒ぎ続ける。

    拘置所の宏も「父ちゃん…」涙を流す。

    「終」



    えーーーーここで終わり?(ノД`)・゜・。
    宏、何も悪いことしてないのに可哀想すぎません???

    きっと正当防衛が認められ宏はすぐ帰って来て、これがきっかけで父は改心して働きはじめ、宏は働きながらでも学校に通えるようになるよね?そうだよね?

    森山啓さんの原作ともだいぶ違うようだし、ネットの映画のあらすじとも違う…。プレスシートの解説「明日を信じて生き抜こうとする青春を描いた純愛ドラマ。」から、爽やかな青春ものかと思ってたんだけど、そこまで恋愛でもないし。
    情報よりも何よりも実際に映画を見てみないといけないことを改めて実感致しました。

    制作が民藝だけあって民藝の俳優さんが多い!
    浜田光夫さんのお父さん役の鈴木瑞穂さんはお父さんほどの年齢ではない気がするけど、一番浜田光夫さんのお父さんぽい!顔!

    貧しく厳しい環境ながらも決して負けずに、時には挫けそうになるけれど周りの人に励まされ、希望をもって明るく生きて行く青年役!安心して観られますな。こういう役は浜田光夫さんより右に出る者はいないでしょう。

    あと、プレスシートの写真でもお解りいただけると思いますが、帽子がとってもお似合いです。




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