浜田光夫 研究室

浜田光夫さんファンによる

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管理人
岡 ななみ
   

 爆発する!! 日活のダイナミック・ライン

日活映画 105号(1965年1月)
浜田光夫さん、高橋英樹さん、山内賢さん、渡哲也さん
   
     

  • 青春をぶっ放す 日活の新しい魅力!!
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    浜田 「ドウモ、みんなしばらくだな。3人そろったのはひさしぶりじゃない…」
    高橋 「ほんと、去年の暮れからみんな仕事に入りっぱなしだもんな。」
    山内「まあ、あんまりよくないのが3人も一緒に顔をそろえない方がいいけど(笑)」
    浜田「そうそう、今日はこの3人にもう1人、新しく日活に入って僕たちの仲間になった、渡哲也君がいるのを忘れちゃてん。」
    渡「初めまして、みなさんよろしくお願いします。」
    山内「まあまあ、そう堅くならないで、楽に楽に(笑)」
    高橋「渡君も大きいね。僕と同じくらいかな。」
    渡「177センチあります。」
    浜田「ヒデキより3センチ低いんだね。こう大きいのが増えると、僕や賢坊がよけい小さくなっちゃうよ。」
    山内「サンショは小粒でピリリと辛い。このセンで行きましょう(笑)」
    高橋「ひがまない、ひがまない。(笑)今度ダイヤモンド・ラインの兄貴たちの後をついで、僕たち4人で新しく、ダイナミック・ラインというのができたんだからガッチリいこうぜ。」
    渡「僕も仲間に入れてもらって、とてもうれしいんですが、責任を感じちゃいます。先輩よろしくお願いします。」
    浜田「まかせておけ、だまって俺についてこい……(笑)と云いたいんだが、まあ4人でがっちりスクラム組んで期待に反しないようにがんばろうよ。」


     ♣ ロケは楽し

    山内「渡君、もう仕事は馴れた。」
    渡「いやまだまだです。この間も初めてロケで銚子へ行ったのですが、セットでやっているときと違って、人がいっぱい集まるんで最初は足がすくんで声も出ません。NGの連続で、監督さんには怒鳴られるし、とてもつらかったです(笑)」
    高橋「そんなことないよ。ロケは楽しいよ。なあ、浜田。」
    浜田「ほんと、ロケはゴキゲンだよ。渡君も馴れれば面白くなるよ。その土地の名産のうまいものなんかたらふく食べて、きれいな景色を見て…これで仕事がなけりゃ本当にゴキゲン(笑)」
    山内「僕もこの間『落葉の炎』のロケで北海道へ行ってきたばかりだけど、とても面白かったよ。マコちゃん(和泉雅子)と一緒だったんだけど、雪景色はきれいだったよ。」
    渡「僕日活に入る前から日活のファンだったんですよ。浜田さん、高橋さん、山内さんの映画もたくさんみてますよ。」
    3人「どうもありがとうございます(笑)」
    渡「だから僕、みなさんのことよく知っているんですよ。日活の中で浜田さんと、高橋さんが食べる方の横綱だそうで…。」
    浜田「つまんねえことまで知ってんだな(笑)最近はヒデキも俺も食欲はやや落ちたけど、まあ、まだまだ両者譲らずの横綱というところかな(笑)」
    高橋「ロケの話からずいぶん脱線しちゃったけど。僕も近いうちに『男の紋章・喧嘩街道』で岐阜へ行くんだよ。岐阜はもうずいぶん行くけど何回行ってもいいよ。」
    渡「浜田さんも最近どこか行ってきたんでしょう。」
    浜田「うん、『悲しき別れの歌』で米沢へ行ってきたんだ。小百合ちゃん、西尾君と一緒だったんだけど、西尾君なんか、雪がめずらしくてはしゃぐこと、はしゃぐこと、てんで子供…。」
    高橋「浜田も一緒にはしゃいでたんじゃないの(笑)」

     ♣ 体を鍛えよう! 

    山内「ロケの話はそんなところにして、スポーツの話といきましょうか。みんなそれぞれ猛者ばかりそろっているんだから(笑)」
    浜田「俺最近ボーリングをはじめたんだけど、面白いね。それよりもスポーツときたら、まず渡君に聞かなきゃ、なんてったって空手二段の猛者だから(笑)」
    渡「そんなにひやかさないでくださいよ。よわいな――。」
    山内「記者会見の時にカワラを割ったんだって。」
    渡「ええ、記者の方たちに云われてやったんです。」
    高橋「僕達俳優は体が資本だから常に鍛えなきゃ。渡君もアクション映画が多くなると思うから、空手はずっと続けたほうがいいよ。僕も家でボディービルで毎日トレーニングをやってんだよ。」
    浜田「僕は石原裕次郎さんのところでボディービルをしているんですけど、すごいんだ。何から何までそろっていて、まるでどこかのジムみたい(笑)」
    高橋「渡君。空手はいつごろからやってんの…」
    渡「大学(青山学院大4年在学)へ入ってからです。」
    山内「3年で二段。たいしたもんだね。柔道もやるんだろ…」
    渡「ええ、柔道の方は中学生の頃からやっていま三段です。」
    高橋「僕も高校時代はサッカーをやってたんだ。今でこそ僕もこんなに大きくなっちゃったけど、中学時代は、いつも前から2、3番目のチビだったし年中病気はするしでね。おふくろが心配して、高校に入ったら何か運動をやりなさいというわけで、サッカー部に入ったんだけど…」


     ♣ 今年もやるぞ!

    山内「体の話はこれぐらいにして、今年初めて、みんなで顔を揃えたんだからさ、ちょっと時期遅れだけど、今年の抱負みたいなものをしゃべったら。」
    高橋「賢坊もたまにはいいこと云うね。まあこういうことは云い出した奴かた、と云うから賢坊から云いなよ…(笑)」
    山内「そんなのないよ。いい案を出したんだから、後でいいんだよ。浜田先生 云えよ(笑)」
    浜田「まあ今年の抱負なんて、あらたまって聞かれると弱いんだけど…。いい映画に出て、ファンの皆様によろこんでいただけるような良い仕事がしたいな。」
    渡「僕なんかスタートラインに立ったばかりで、抱負なんてものはないんですが、なんでもガムシャラにやっていきたいと思います。それにみなさんに可愛がってもらえるような俳優になりたいと思います。」
    高橋「そうそうファンあっての僕たち俳優だからね。僕も今年は一大飛躍の年にしたいと思ってんだ。今までより何かにつけスケールの大きいものをやりたい。ちょっと生意気かな(笑)」
    山内「そんなことないよ。望みは大きいほうがいいんだから。僕も今年はバリバリいい仕事をしたいな。代表作は?と聞かれてパッと答えられるようなやつを。」
    浜田「まあとにかく生きのいい4人の男が揃ったんだし、ダイナミック・ラインという立派な名前までつけてもらったんだから、恥ずかしくない仕事をしようよ。」
    高橋「そのうち4人で共演して、スカッとした映画を作りたいな。そして渡君とくんで、うならせるような大アクションをぶちかませてみたいよ。」
    山内「それでは我々の前途を祝して、カンパイといこうか。」
    一同「カンパイ!(拍手)


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    ダイナミック・ラインって…(笑)
    浜やん、ヒデキ、山賢の同級生仲良し3人組に、期待の新人渡哲也さんが投入されラインを組まれたようですね。なんでもラインにして売り出しちゃう日活、単純でかわいい(笑)
    渡哲也さんの方が年上ですが、後輩の振る舞いをされていて好感が持てますね。


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