浜田光夫 研究室

浜田光夫さんファンによる

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岡 ななみ
   

 日活映画 61年7月号

   


    スター紙上ジョッキー
    「僕の作文」浜田光夫

  • 改名のこと。
  •  浜田光曠が、浜田光夫になりました。どうぞよろしく。
     ボクは本当は“斌”って名前だったのです。アキラと読みます。ところがある偉い人が、この名前じゃ長生きしない、改めよ、とのたもうたので、母が光曠と変えてくれました。ミツヒロ、これもむずかしい読み方です。読みようによってはコウコウと読めます。
     映画に入りました。
     すると、今度は読みにくいから変えようというお話です。会社にお願いして命名していただくことにしました。
     浜田光夫、さっぱりしていていい名前です。光曠も貫禄がありそうで一寸捨て難いが、芸名としては光夫はさっぱりしていてとてもいいです。
     これからは、浜田光夫です。
     どうぞ、よろしく。
  • コンビのこと。
  •  吉永小百合ちゃんは本名なんだそうです。これは驚きました。
     名前の通りに成長しちゃって、本当にサユリのような感じです。ピアノが巧いのにも驚いちゃったな。「この若さある限り」でも自分で弾いたんですよ。ロケ先で聞かしてくれたオルガンも立派でした。
     松原智恵子ちゃん。目がきれいで、まだ一寸名古屋なまりが残っているのが可愛いい。
     田代みどりちゃん。大人と子供のあいの子だなあ。しっかりしてるし、芝居はおそろしく達者だし食われちゃうなあ。
  • スポーツのこと。
  •  「この若さある限り」ではよく走りました。本番の分だけで一寸した長距離選手並み、テストまで入れたら大マラソンです。
     ボクはどちらかというと長距離が得意、細いように見えて意外にスタミナがあるんです。
     好きといえば水泳。去年は忙しくて全然海へ行けず、今年こそと思っていたところへ銚子ロケ。
     シメた! とばかり行ってみるととても寒くてまだ泳ぐどころじゃありませんでした。ガッカリ。
  • その時のこと。
  •  ポロシャツにショートパンツの海岸ロケの寒かったこと、本当はふるえてたんですが、映画見ておわかりになりましたか?
     そのあと今度は海へ入る場面、ますますブルブル、水の冷たさには完全にアウト。それが終ったらお風呂に入るところの撮影が待っていたので、よろこんで熱いお湯につかりました。
     ああ今日もこれでおしまいだ。ところが、助監督さんが走ってきて、「さっきの海の場面、うしろの方に余計な船が入っちゃって、前のとつながらなくなったんで撮り直します!」
     又、冷い水です。
     熱かったり、冷たかったり、映画俳優っていうのはハタで見るほど楽じゃないなァ。
     だけど、ボクは仕事が大好きです。
     今、「舞妓の上京」と「大人と子供のあいの子だい」のカケモチで、夜も三時間ぐらいしか眠りません。早く父が亡くなったので、女手ひとりでボクを育ててくれた母がとても心配します。
     でも、大丈夫だよ、お母さん。
     ボクには、若さと、健康な肉体と、仕事への誇りがあるからね。

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