浜田光夫 研究室

浜田光夫さんファンによる

非公式ファンサイトです。

管理人
岡 ななみ
   

 花の恋人たち

   
    配給:日活

    公開:1968.1.3

    監督:斎藤武市

    脚本:三木克巳、長谷川公之

    原作:古屋信子

    共演:吉永小百合、和泉雅子、十朱幸代、伊藤るり子、浜川智子、山本陽子、山内賢、岡崎二朗、川口恒、奈良岡朋子

    浜田光夫さんの役名:吉岡忠男


    ♥ ストーリー
    インターン中の医学生、蝋山操(吉永小百合さん)、轟有為子(十朱幸代さん)、仁村藤穂(和泉雅子さん)、細谷和子(伊藤るり子さん)、息吹万千子(山本陽子さん)、羽生与志(浜川智子さん)、ホウ・エイ・ラヤ(斉藤チヤ子さん)は、同じグループで寄宿舎を共にしている。
    操は故郷・福島では母一人子一人貧しい家庭で育ったが、母に無理はさせまいと遊ぶのも我慢し、アルバイトや勉強に明け暮れ優秀な成績を修めていた。
    そんな操と恋も学業もライバル関係にある有為子。
    二人は細菌学を専攻し、同研究室の吉岡(浜田光夫さん)に憧れを抱きつつ、栄誉ある学長賞の受賞、国家試験の合格を目指し切磋琢磨。
    操の母が病に倒れたと知らせが届く……

    浜田光夫さんは、操と同郷の幼馴染で現在は先輩医師の吉岡忠男先生です。


    ♥ 管理人的 見どころシーン
    ※ストーリーの流れ関係なく浜田光夫さんの出演シーンのみです。

    手術で気分が悪くなっている女の子たちに「みんなどうした。青い顔して。だらしがないぜ。」白衣を羽織った浜田光夫さんご登場。
    「君たちはインターンだろ。未来の女医さんがたかだかそんなことでうろたえちゃダメだね。」と颯爽と歩いて行く吉岡先生(浜田光夫さん)。頼りになる先輩医師か…

    ☆~

    操(吉永小百合さん)のお母さん(奈良岡朋子さん)が上京し娘を訪ねてくる。

    有為子(十朱幸代さん)に『操さんのお母さんが寄宿舎にいらっしゃいます』と教えてもらった吉岡先生は「へぇー、おばさんが!行ってみよう!」と寄宿舎へ。

    操と母が話しているところへ「やぁ!いらっしゃい、おばさん!」と元気に入室。
    吉岡「しばらくでした。お元気でしたか。」
    母『ええ。まあ、忠男さん、しばらく見ないうちにすっかり大人…立派な先生になって…!』
    「おばさんまで先生だなんてやめて下さいよ~。先生と呼ばれるのが1番苦手なんだ。教室や研究室では仕方ないけど…。あ、夕食でも食べに行きましょう。」
    操『悪いわ。』
    「たまにはいいだろう。操さんいつもツンツンしてるんだ。」
    操『ツンツンなんかしてないけど…』
    「幼馴染だって隠すことないと思うけどな。」
    操『隠しているわけではないけど…私、公私混同しない主義なの。』

    「この通り、相変わらず操さんおっかないんですよ、おばさん。」
    母『皆さんの前ではあまりべたべたしない方がいいんですよ』
    操『べたべたなんて!いやだわ…』
    「べたべたどころか、わざと“先生、先生”って敬遠するんだから~」
    操『敬遠なんて…』
    「してるよ!」
    母『まあまあ』
    一同顔を見合わせ「『あははははは!』」

    ☆~

    吉岡先生のいる細菌学を専攻し、研究室を訪れる操と有為子。と、二人のライバル関係を面白がっている藤穂(和泉雅子さん)。

    吉岡「君たち二人ともこの教室に入るわけか。田辺教授の許可はもらった?」
    有為子『ええ。』
    「ああそう。僕には二人もいっぺんに妹で市が出来るってわけか!ま、よろしく。」
    有為子『お願いするのは私たちの方ですわ。』
    「お互いに持ちつ持たれつだよ。でもね、なにしろ細菌学なんて経済学的にも恵まれないからね。君たち、その覚悟は出来てるの?」
    操『ええ。』
    藤穂『二人とも一二を争う秀才ですから。学長賞候補者です。』
    「学長賞は一人だけだよ?」
    有為子『だからお互いフェアプレイで戦う約束したんです。』
    「うん。それじゃ僕も、君たち二人をフェアプレイで指導…はおこがましいけど、ま、面倒見るよ。」
    操・有為子『『宜しくお願いします。』』
    「(藤穂に)君はどこの研究室?君もここに入る希望なの?」
    藤穂『いいえ、私は応援団です。』
    「応援団??」
    藤穂『私たちのグループから学長賞を取ってほしいんです!(二人に)行きましょう。』
    「どこ行くの?」
    藤穂『結婚式なんです。』
    「君の?」
    藤穂「あらやだ。細谷和子さんです。』
    「君たちの仲間?」
    藤穂『ご存じでしょ?丸顔の美人。急に繰り上がったんです。彼がアメリカへ行く前に。本当は国家試験が済んでからのはずだったんですけど。』
    「へぇ~、いい度胸だなぁ。大丈夫なのかい、試験の方は。」
    藤穂は、彼が家事をするから、と説明したうえ『女医なんか女房にするもんじゃないなぁ。』
    「その通り!(笑)」
    操『まあ。』
    有為子『本当ですの?』
    「いや、そうでもないけど…」
    藤穂『はっきりなさい!』
    「はい!」
    一同『『あははははははは!』』

    このあと結婚式を挙げた和子(伊藤るり子さん)と士郎(山内賢さん)夫婦がじつに可愛らしい。勉強させてくれるって言ってたくせにいざ結婚生活が始まるとべたべたな士郎さん。みかんの皮全部剥いちゃった♡ってくだり可愛すぎ。

    ☆~

    研究室。吉岡先生が顕微鏡をのぞいている。操が入室。
    「しばらくみえなかったけど、試験勉強で忙しかったのかい?」
    『臨床とアルバイトに追われてました。』
    「まだアルバイトやってるの?」
    『ええ。先生、ここに研究レポ置いておきますからご覧になってみてください。』
    「先生って呼ぶのやめてくれって言っただろ。」
    『でもやっぱり先生ですもの。』立ち去ろうとする。
    「あ、君!あのプレパラート見てくれないかな。」
    『はい。』
    「菌が出てるかい?」
    『はい。赤痢菌がたくさんあります。』
    「赤痢菌?(操が見ていた双眼鏡を覗く)良く見るんだな。」
    『(覗く)大腸菌の間違いでした。』
    「慌てちゃだめだね。冷静を欠いたちょっとしたミスが大変な間違いを起こすよ。」
    『医長に呼ばれておりましたのでつい慌ててしまいました。申し訳ありません、先生。』
    「先生はやめたまえ。」
    『国家試験の前に大変いい経験をしました。本当にありがとうございました、先生。』

    もうわざと言ってない?(笑)吉岡先生の〈ちょ…〉みたいな否定したいけどむむむむむ…って表情が可愛いよぉ!

    ☆~

    7人グループで集合写真を撮っているところへ通りかかる吉岡先生。
    「よう!みんな集まってるね!記念写真か!」
    藤穂『先生、どうぞ操さんと有為子さんの真ん中へ。先生♪』
    「先生はやめてくれよ~」
    与志(浜川智子さん)『他の人はみんな遠慮して!』
    操、吉岡、有為子のスリーショット。
    「照れるなぁ。」パシャ!

    ☆~

    国家試験に見事パスする。
    操が一人のところへ吉岡先生がやって来る。
    「よう!おめでとう!田舎へ知らせたかい?」
    『はい、さっき電報で。』
    「おばさん、喜んだだろうな。」
    『近いうちに一度帰ってこようと思うの。』
    「ああそう!安達太良山も真っ白だね、きっと。」
    『(頷く)』
    「国家試験も通ったことだし、君たち美人揃いのグループは結婚の申し込みが殺到するだろうな、きっと!君なんかまず第一に。僕も、せっかく側にいるんだから、勇気を出して申し込もうかな!」
    『(笑)』
    「でも、こわいからな、君は。」
    『こわい?』
    「君たちみたいに頭のいい人を奥さんにしたら男は一生コンプレックスに悩むだろうからね。」
    『私頭なんかよくありません!優等生なんかじゃありません!』と泣き出す操。
    「君…どうしたんだい。ねえ、君…」
    『ごめんなさい。本当にごめんなさい。』
    「ああ、驚いた。僕はそんなひどいこと言ったかな。」
    『言ったわよ。私にとって一番嫌なこと。嫌いなこと。言ってほしくないことを。こちこちのがり勉で優等生で男性にとって一番怖いお化けみたいな存在だって。』
    「お化けだなんて言わないよぉ!」
    『言いました!』
    「言わないね!第一涙をぽろぽろ流して悔しがるような、そんなかわいい怪獣だったら…」
    『怪獣?』
    「あ…ごめんごめん。」

    『謝らないで!』
    「いや、謝るよ。」と頭を下げる。
    『だって私…(笑う)私ってやっぱり怪獣なんだわ。』
    「なんだい、今泣いたと思ったらもう笑い出して!君は、決してこちこちの優等生じゃない。へんてこりんなかわいい女の子だよ!」
    『まあ。(笑顔)ありがとう。』
    「そんなに嬉しいかい?」
    『嬉しいわ。とっても嬉しいわ。学長賞目指して、頑張ります。』

    このシーンとても良い。「へんてこりんなかわいい女の子」って♡♡♡

    ☆~


    一度帰省している操。

    研究室。吉岡と有為子。
    「学長賞へ応募した数は全部で27名あったんだ。君と蝋山くんのレポは僕の目から見ればほとんど甲乙は付けられない。できればどちらかが取ってくれればこんな嬉しいことはないんだけどね。」
    有為子『発表はいつごろになるんでしょうか。』
    「う~ん、今審査中だから、あとひと月くらいかかるんじゃないかなぁ!今までのやり方だと、第一の審査で大体6名残すことになってるから例えば蝋山くんのレポが落とされれば君も多分落ちるんじゃないかな。パスすれば二人とも6人の中に入ると思うんだ。」
    操が入って来る。
    操『遅くなってすみません。今朝帰って参りました。』
    有為子『お帰りなさい。』
    「おかえり。遅いんで心配してたんだ。」

    吉岡が学長や教授たちの会議に加わる。
    学長『吉岡くん、君の指導がよろしかったのか今のところ蝋山くんと轟くんの二人が群を抜いて候補になってるんだがね。君はどっちを推薦する?』
    吉岡「そうですねぇ、学実上から言ったらどちらとも言い切れませんが。」
    先生『二人とも学生時代から首席を争ってる。珍しい秀才だね。』
    吉岡「強いて言うなら、私は蝋山くんを推薦します。」
    『どうして?』
    「蝋山君には学長賞の賞金が必要なんです。」
    学長『それは感情に流れすぎるんじゃないか?』
    「しかし、学長賞の賞金は多少はそういう意味もあるんじゃないでしょうか。僕もその点では非常に苦しい道を通って来たもんですから、感情に流れすぎると言われればその通りかもしれませんが。」
    『まあ、教授会の投票の結果どうなるかわからんがね、とにかく田辺さんの研究室からえらい秀才が出たもんだ。』

    ☆~


    研究室。噂好きのおばさんに、『学長賞は轟さんよ、おめでとう!』と教えられる有為子。
    そこへ吉岡が来る。
    「おはよう!どうした、随分嬉しそうじゃないか。」
    有為子『吉岡先生、いろいろご指導ありがとうございました。おかげさまで…』
    「学長賞ののことかい?誰に聞いた。まだ発表になってないはずだぜ。」
    『ええ、でも…』おばさんの方を見る。
    「まったくおしゃべりだな、あいつは。情報屋にはお手上げだな。しかし、ともかく君は学長賞を獲ったんだ。おめでとう。」
    操はその会話をドアの外で聞いてしまう。
    「二人とも猛烈な競り合いだったんだ。君に蝋山くんというライバルがいたこと、君にとっても非常に良かったんだ。」
    有為子『私もそう思います。でも…』
    「でも?でもどうしたんだ。」
    有為子『学長賞の事を知ったら操さんどんなにがっかりするだろうと。』
    そのまま入室せず立ち去る操。学長賞を心待ちにしておるお母さんとの会話を思い出し涙。

    ☆~

    有為子宅で学長賞受賞お祝いパーティー。
    そこへ吉岡から操に電話。

    「今ね、田舎から電報がきてね、お母さんが病気らしいんだ。今電文読むからね。いいかい、あんまり驚いちゃいかんよ。“ハハ タオレル スグカエレ”」
    福島へ飛んで帰る操。

    ☆~

    研究室。真剣に手紙を読む吉岡さん。

    有為子『操さんのお母さんどうなんでしょうか。』
    「あんまり良くないらしい。辞めるって言ってきた。」
    有為子『操さん此処を辞めるつもりなんですか?』
    「頑張れないのかなぁ。このままだと田舎で埋もれてしまう。」
    『先生!先生の温かい手を操さんに差し伸べてあげてください。そうすれば操さんここに帰ってきますわ。』
    有為子、たまにはいいこと言うな。

    母の病気は過労が原因。ここ一週間以内だろう。と医師から説明を受ける操。

    ☆~

    研究室。4人で吉岡に『じっとしていられないんです。学長賞の賞金を贈ろうと思うんです。』
    「どうして君たちは蝋山君の所へ行かないんだ。直接行って話したらいいじゃないか。」
    和子『でも先生、有為子さんが行くと操さんああいう性格ですからみじめさだけを感じるんじゃないでしょうか。』
    「それは違う!ああいう人の本当の心は、人の心の温かさを求めているんだ。それこそ友情じゃあないか?行きたまえ。」


    病床の母に学長賞がとれたと言う操。
    そこへ、吉岡、有為子ら友人一同全員で見舞いに来る。
    吉岡「おばさん、お加減いかがですか。」

    母『おかげさまで。学長賞を頂いたと聞いたところですの。』
    有為子が代理で預かって来たと賞金を渡す。
    有為子『操さん、おめでとう。』

    玄関。お礼を言う操。吉岡先生が学長賞候補に貴女を推薦したのよ、と教える有為子。ハニカム吉岡先生。

    操、吉岡をホームに残し汽車に乗り帰る一同。
    『さようなら~!』
    藤穂『先生!操さん連れて帰ってきてね!』
    笑顔で手を振る吉岡と操。


    ~終~



    復帰2作目。
    これは浜田光夫さんが先生と呼ばれるのを照れ臭がっている姿を楽しむ映画だな、というのが初めて観た時の感想だったんだけど(笑)、改めて観るとそれだけじゃなかった!!!

    美人な秀才二人から憧れられるデキる男を浜田光夫さんが演じるなんてねぇ。(悪口じゃありません。(笑))
    登場はクールな先輩医師なのかな?と思いきや、優しく声かけてくれたり、応援してくれたり、さすが浜田光夫さんですわ。幼馴染で、彼もまた金銭面では苦労したタイプで、ニコニコ優しい頼りになる年上お兄さん。う~ん、大好き。
    本当は個人的好みを言わせてもらえば、小百合さんはもっと強気で元気いっぱいな女の子でいてほしいけどね。そんな女の子に振り回される浜田光夫さん。でも実は両想い!っていう展開が大好きだからねぇ。でもこれもその要素はあるよね。ある意味振り回されてるし。

    占い好きの友達に吉岡先生が好きなんでしょう?と問われた操、『吉岡先生への気持は尊敬。第一向うの気持もわからないのにそんなこと…』みたいな発言をしているけど、もう吉岡先生の気持なんてバレバレじゃん!鈍感かよ!
    「国家試験も通ったことだし、君たち美人揃いのグループは結婚の申し込みが殺到するだろうな、きっと!君なんかまず第一に。僕も、せっかく側にいるんだから、勇気を出して申し込もうかな!」
    って言った時点でそういう話に持ち込めるよね。でも操は微笑むだけだから吉岡が地雷踏んじゃって泣かせちゃうという。その流れ最高。さすが純愛コンビ。

    「お化けだなんて言わないよぉ!」
    『言いました!』
    「言わないね!第一涙をぽろぽろ流して悔しがるような、そんなかわいい怪獣だったら…」
    『怪獣?』
    「あ…ごめんごめん。」
    このやりとりも素晴らしいでしょう。幼馴染の距離感に戻ってて。
    本編ではなく、特報の映像がかわいかった。このやりとりで、「あっ…」って口に手あてるの。

    特報用に映像撮ってるのよくあるよね。


    そしてその流れのおかげで「君は、決してこちこちの優等生じゃない。へんてこりんなかわいい女の子だよ!」という名言が飛び出すわけです。
    素直にありがとうと言う操に、「そんなに嬉しいかい?」って言うところも萌え。ご機嫌取りで言ってるわけじゃなくって、本心から言ってる感じがGOOD!
    へんてこりんなかわいい女の子だよ!
    浜田光夫さんに言われたい台詞ランキング上位に入って来るよね、これは。へんてこりんって…そんなこと言う君がかわいいよ♡って感じですけども。
    なのに操は、『学長賞目指して、頑張ります。』ってすぐ後輩の顔に戻るの。隙ないね~。そういうところも含めへんてこりんなかわいい女の子なんだね。

    もう絶対両想いじゃんって感じなのに、そこまで描かないのが良いよね。みんな帰京して、お母さんのことが落ち着いたくらいで、告白するといいよ吉岡先生。がんばれ吉岡先生!ねっ、先生!

    あー、わざと先生先生言って困らせたい。藤穂(和泉雅子さん)がとても良い役やってたよね。おちょくってたよね。和泉雅子さんのああいう役大好きだな。かわいい。
    そんな和泉雅子さんと川口恒さんの恋模様や、伊藤るり子さん・山内賢さんのラブラブ夫婦、山本陽子さんと岡崎二朗さんの格差恋愛などなど。なにしろ美人グループですから恋愛のお話がそれぞれ繰り広げられています。ここではあくまでも浜田光夫さんのご出演シーンのみ紹介しておりますが。

    最後にこれはメモしておきたい。浜田光夫さん、絶妙に髪を横分けし始めた。

inserted by FC2 system