樺太1945年夏 氷雪の門
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配給:東洋映画
制作:株式会社JMP
公開:1974.8.17(土)
監督:村山三男
脚本:国弘威雄
原作:金子俊男
共演: 二木てるみ、藤田弓子、岡田可愛、八木孝子
浜田光夫さんの役名:中西清治
♥ ストーリー
舞台は第二次世界大戦終戦前後の樺太。8/15、降伏後も攻撃を続けるソ連。戦火の中残り、電話交換手の仕事を遂行した9人の最期を描く。
浜田光夫さんは、電話交換手・堀江さんの恋人、清治さん役。機関車の運転手さんです。
♥ 浜田光夫さんご出演シーン
※ストーリーの流れ関係なく浜田光夫さんのシーンのみです。
戦争が激しさを増す中、樺太では空襲もなく、本土から疎開してきた人々が暮らしていた。
電話交換手として働く堀江正子(八木孝子さん)は蒸気機関車でお仕事中の恋人、清治さん(浜田光夫さん)を見つけ走り寄る。
「清治さーーーーん!」
「おう!今帰りか!あと30分で休憩時間なんだ。機関庫の方へ行け!機関庫の方へ!」清治さんは車内から叫びますが、聞こえていないのかな。
「なによ、スカート履いて来たのに!褒めてくれたっていいじゃない!」
どうやら浜田光夫さんにぴったりな、仕事に真面目な素敵な彼氏役のようだ。平和なうちは。
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8/6広島へ原爆が投下された数日後、ソ連は樺太への攻撃を始める。
住民たちは徒歩や汽車で疎開を始める。真岡町へ着いた機関車に清治さんを見つけ駆け寄る堀江さん。
「今着いたんだ。これから久春内と真岡間のピストン輸送だ。当分会えない。」と清治さん。
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日増しに激しくなる戦争。それでも仕事を続ける清治さん。
敵の軍艦が近付いてくる中、清治さんは「山の方へ逃げるんだ!早く!早くしろ!」と人々を促します。自分も危ないのに…
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そして8/15、日本は終戦を迎える―――しかし、ソ連の攻撃は尚も続いていた。
真岡町も婦女子の強制疎開命令が出されたが、真岡郵便局電話交換手一班の交換手たちは、その場に残り、仕事を続けた。緊急の連絡手段である電話が使えなくなっては本来救えるはずの命を落としてしまうかもしれない、と。
ついに真岡町にソ連軍が上陸。
清治さんからの電話を受ける。
「腹をやられた…。もうだめだ…。もう一度、もう一度…… 俺ももう一度、機関車へ戻る。俺の死に場所は、あそこ以外……」「清治さん…!!!」
倒れる清治さん。弱い足取りながら歩き出す…。
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電話回線もほとんど止まり、唯一繋がる局へ最後の電話を掛ける班長。そして青酸カリを飲み、9名の乙女たちは自決をする。
これまでの登場人物たちの倒れた姿で画面が切り替わるんだけど、清治さん、草の上で倒れてるよ…(泣)
機関車までたどり着けなかったのか…(号泣)
浜田光夫さんご出演シーンはここまで。全編通して観るべき作品なのですが、こちらではあくまでも浜田光夫さんご出演シーンのみをご紹介致しました。
これが事実を元にしたお話だというんですよ。あまりにも酷い。
北海道・稚内市の公園に慰霊碑が建てられているそうですが、北海道出身でもこの映画を観る今の今まで、この事件のことを知りませんでした。
“浜田光夫さんがご出演されている”というだけで映画を鑑賞しておりますが、その中で、辛いけれども日本人なら知っておくべき史実を数多く学ばせていただいております。