青春ア・ゴーゴー
-
配給:日活
公開:1966.3.27
監督:森永健次郎
脚本:伊奈洸 、 千葉茂樹
共演:山内賢、和田浩治、杉山元、木下雅弘、太田雅子、ジュディ・オング、ザ・スパイダース
浜田光夫さんの役名:松本悟
♥ ポスター
♥ ストーリー
エレキブームの真っ只中。予備校に通うパンチャー(浜田光夫さん)とサンブル(山内賢さん)。サンブルはエレキギターのことで頭がいっぱい。パンチャは歌うことは好きだがエレキよりも歌謡曲が得意。サンブルの妹・悠子(太田雅子さん)に片思い中。
1人で自宅の屋上でドラムを叩いている受験生のドラ(和田浩治さん)。働きながら夜学に通っている、サイドギターのハッピー(杉山元さん)とベースのエンスト(木下雅弘さん)。5人はエレキ・バンドを結成する。バンド名は“ヤング・アンド・フレッシュ”!練習中に出会った少女・ユリ子(ジュディ・オングさん)をボーカルに加え、TVのアマチュアバンド10週勝ち抜き戦に出場し、優勝を目指す。
♥ 好きなシーン
※ 基本的に浜田光夫さんのシーンのみです。和田浩治さんも大好きなので和田浩治さんのことも書いてしまいそうです。
松本悟、通称パンチャー(浜田光夫さん)と村木賢一、通称サンブル(山内賢さん)がテレビの討論会を観ている。若者と大人とが、エレキについて意見を述べている。「世代の違い」と落ち着いたところで、結局それかよ、と悪態をつくサンブル。サンブルはエレキが大好き。一方パンチャーはエレキには興味はなく、サンブルの妹の悠子(太田雅子さん)に会いたくて遊びに来ているのだった。
「妹どこにいるんだよ。」
『またかよ。何で俺んち来るんだよ』
「悠子ちゃんがいるからに決まってるじゃないか。小学校から予備校まで一緒の仲だろ?」と頼み込むパンチャーに、悠子はエレキが大好きだから大音量でレコードかければすぐ来るよ、と教えるサンブル。素直に従うパンチャ。
『うるさいわね!』と怒って飛んでくる悠子。水鉄砲をパンチャーにかける。それを見て爆笑するサンブル。怒ってクッションを投げつけるパンチャー。
「青春ア・ゴーゴー」タイトル、クレジット。
ザ・スパイダースの演奏・歌。
☆~
パンチャーとサンブルは予備校に向かう。その途中、車に荷物を積み込む青年二人組とぶつかるパンチャー。
近所の電気屋さん。屋上でドラムを叩いている一人息子の浩(和田浩治さん)は朝ごはんだよ、と母に呼ばれ茶の間へ。お父さんにもう受験生なんだから太鼓はやめろと怒られている。
お箸をドラムスティックにしてゴキゲンな浩。親父の頭を叩いて怒られる(笑)
勢いよく『行ってきまーす!』と飛び出すと、歩いてきたパンチャーとぶつかる。パンチャー「今日はよくぶつかる日だなぁ。」
☆~
ゴーゴー喫茶。浩と彼女(進千賀子さん)はザ・スパイダースのステージを観ている。ドラムを叩くようにしてノリノリで『バンドを組みたい』と語る浩に、彼女は愛想を尽かして帰ってしまう。一人残された浩を呼ぶパンチャーとサンブル。
自己紹介し合う。悟のあだ名はパンチャー。パンチがあって計算が得意だから。
賢一のあだ名はサンブル。息子のsunでブルジョアだから。
浩のあだ名はドラ。ドラムということと、ドラ息子を端折ってドラ。
サンブル『よく来るの?』
ドラ『スパイダースの日はね!バンドを作りたいんだ!もう1人でドラム叩くのも飽きたよ。』
サンブル『作らないか?エレキのバンドだろ?』
ドラ『無論!当然!決まり巾着だよ!』←これ流行語!(私の中で)
サンブル『私もね、テケテケテケテケボーン(エレキ弾く仕草)やってるんですよ。もちろんリードギター。パンチャーは歌もやってるんだから。しかもスパーダースのマネージャーですからね、プロにだってなれますよ。(否定するパンチャーを制しつつドラに)どう?乗るか?』
ドラ『無論!当然決まり…
サンブル『決まり巾着、だろ? 3人集まったな。』
パンチャー「俺はねえ!!!」
サンブル『黙ってろよ。』やらないなら絶交だ、もう悠子に会えないぞ、と脅され、しぶしぶ認めるパンチャー。
パンチャーは店内に朝ぶつかった二人組を見つける。その二人も自分たちの席へ呼ぶ。
サンブル『君たちエレキやってる?』
エンスト(木下雅弘さん)『やりますよ!』。
ハッピー(杉山元さん)『いつもこいつと合わせてるけど二人だけじゃね…』
サンブル『間が良いなぁ!!』
ドラ『バンド作る気ある?』
ハッピー『エレキの?』
ドラ『そう!無論!当然決まり
サンブル『決まり巾着!!決まった!な!OK!』
パンチャー「しかし俺は…」浮かない顔がかわいい。
サンブル『悠子…』
パンチャー「OK!!!」
日活ヤングアンドフレッシュに浜田光夫さんという、この世にこんな楽園があったのですね…というレベルの素晴らしい顔合わせ♡♡
サンブルが、パンチャーのいとこはスパイダースのマネージャーなんだよとメンバーに教えてしまった手前、パンチャーは翌日スパイダースの事務所を訪ね、堀井さんに、バンドを結成したから今度観て下さいと挨拶に行く。『大学入ってからにしろよ。』と現実的な堀井さん。
☆~
クラシックの流れる喫茶店(名曲喫茶か?)に、パンチャーと悠子。
エレキバンド結成の話題。『パンチャーだって来年大学入らないと私の方が…』と釘を刺される。
「わかってるさ。へっ、カッコ悪い話さ。ま、アニキのことは僕に任してくれよ!」『態度大きいわね。』「べつに特別大きいわけじゃないさ!」www
エレキ弾けるの?と問われ「歌の方が得意なんだ!」『歌謡曲がすきなんでしょ?』「そこをなんとか努力して…。つまりそのわけは…わかってくれよ悠子ちゃん!」と大声を出し、近くの男性に『シー!』と注意される。嫌いだよベートーベンなんか!とか大声で言って白い目で見られる(笑)
浜やんっぽくて良いね(笑)
☆~
またゴーゴー喫茶。堺正章さんを見て「あいつなら俺の方がかっこいいよな!」とパンチャ。それで笑うドラとサンブル。
ボーカルを指し『タンバリンの底を抜いたやつ持つとかっこいいよ!』と言うサンブル。パンチャーは「俺が??あんな変なもの持つのかよ~」とまるで他人事。ドラも『あれでリズム取るんだよな!』と同調。パンチャだけ温度差あるよね(笑)
エンストとハッピーも合流し、会議開始。リーダーはサンブルに決定。
練習は?と言うサンブル。パンチャー「そんなに練習するのかよ。」ドラ『そりゃしなきゃダメだよ。バンドだってアンサンブルだもんな!』
日曜しか休みがないと言うエンストとハッピー。『少しくらい無理しようぜ。』とドラ。「無理することないよ。」とパンチャー。毎週日曜は必ず集まって練習をするということに落ち着く。場所はどうしよう…となりパンチャは「サンブルの家でいいよ。そうすりゃあな…」。悠子のことしか考えてないよね(笑)
日曜なら会社の倉庫が使えそうだと提案するエンストとハッピー。
それじゃあ、10時に倉庫前集合!と決まりかけるがまた不服そうなパンチャー。サンブルが『悠子…』と意味ありげな表情。「わかったよ!いちいち女の子の名前出すなよ!」とパンチャ。『女の子のことなんか…』と俯くドラ。みんな「え?」『え!?』ww ドラ『それよりテレビ出よう!』。盛り上がる4人にパンチャは「そんな甘くないぞ、プロってものは!」と堀井さんの受け売り(笑)
ドラ『バンドの名前は何にする?』
サンブル『考えて来たんだ!若さヤングと新鮮フレッシュで“ヤング・アンド・フレッシュ”はどうかな』
ドラ『賛成!!!』ハッピー・エンスト『いいっすね!!』
サンブル『ヤングアンドフレッシュの結成を祝って!乾杯!』
コーラで乾杯をする5人。
☆~
倉庫前に集合。守衛さんにうまいこと言って賄賂(タバコ)を渡して、入れてもらう。
サンブル『音の出し初めといこうか!』
パンチャー「俺は何歌ったらいいんだよ」
サンブル『初っ端から歌わなくてもいいさ。音合わせ見ててくれよ。』
パンチャー「俺はこの、だいたい、歌謡曲が得意だからね。」
みんな『『えっ!?』』
ドラ『ダメだよ、そんなのー!!』www
サンブル『いいからいいから。やってりゃだんだんとノッてくるさ!』
ドラ『最初だから、みんなアドリブでいこうか!』
サンブル『Fのアドリブといこう!』順序を支持するサンブル。
即興で音合わせ。パンチャーもタンバリンで参加してます。
『うわ~~!』『やっぱりみんなと一緒だといいな!!』『胸がスッとするな!』良かったよ~!とお互いに褒め合う。
次は『青春ア・ゴーゴー』!!パンチャーも楽譜を見ながら歌う。
ヤングアンドフレッシュの演奏で浜田光夫さんが歌ってるなんて…最っ高!(そればっかりでスミマセン)
帰宅後も、録音した音に合わせ歌っているパンチャ。『電話よー!悠子さんから!』という母の声に「すぐ行きます!!」そして階段から落ちる(笑)
こういうところ良いよね。ちょっと抜けてるの。
☆~
土曜、彼女とボーリングデートするドラ。明日の予定を聞かれ、『倉庫行くんだ!日曜日はとっておきだもんな!』『うまいこと言って、またチー坊と会ってるんじゃないでしょうね?』
この前女の子なんて…となっていたのはチー坊絡みかな(笑)
『ははは!よせよ、ふざけんなよ~。チー坊なんかよりドラムの方がよっぽどいいや!』(よせよふざけんなよ~の言い方萌え)
『じゃ、私とドラムだったらどっちが好き?』
『え?ははっ、そりゃやっぱり…』
ドラムを背負い倉庫に向かう、次のシーンがカットイン。
音漏れを聞いた社長に怒られたという守衛さんに倉庫の使用を断られ、家の広いサンブル宅でやるしかないということになり、サンブルの家へ。悠子ちゃんはいないだろうね、としきりに気にするパンチャ。嫌われちゃうもんね。居ないだろうと言うサンブルを信じ、エレキに理解の無いおじいちゃんにバレないようこっそり楽器を運び込む。結局おじいちゃんの頭にぶつけちゃったりドタバタがおもしろい。サンブルの部屋で練習を始める。
すると悠子が部屋に入って来る。「あっ!いた!」と驚いて立っていた椅子から落ちるパンチャー。それを受け止めるドラ。羨ましい~~~!私も受け止められたい~(笑)
出て行けー!と追い出される。
このシーン和田浩治さんVANのパーカー着てるのイカしてる!
練習場所を失い途方に暮れる。邪魔されない広くて静かなところ…山の中か湖か…想像してみるが、『調子でねえな~』
パンチャー「近くて誰も来ないところか…そんな所あるか?」
『ある!!!』と、ドラがボーリングに行く途中に見かけていたという廃教会を思い出す。
その教会へ。廃墟となっている。中に入り、
パンチャー「本当に誰も住んでいないのかな?(コンコン!)こんにちは!お邪魔しますよ!?(返事がないのを確認し)神様もお留守だ!誰もいねえや!」
サンブル『コンセントは…』
電気屋の倅のドラが『そいつは俺の役目だ!ちょっとコードが腐ってるなー。』
ハッピー『止められてるだろ、電気。』
ドラがコードを少しいじってみると、バチバチっと火花が。
サンブル『お見事!』
パンチャー『神の助けってやつだ!』
ドラは道具を取りに行くと言いみんなもロウソクを持って来よう、食べ物を持って来ようと言い出し、改めて夜集まることに。
仕切り直して集まり、『ただお前だけ!!』を演奏する。(曲については最後にまとめます。)
ボーカルは山内賢さん。浜田光夫さんタンバリン担当になったのwww
謎の言語を話す(中国語?英語?日本語?)謎の少女・ユリ子(ジュディ・オングさん)が現る。小声で『なんだか気味の悪い子だな…』
一緒に歌いたい、と『セイママ』を歌う。そしてすっかり打ち解ける。もう浜田光夫さんボーカルの座を奪われちゃたwwww
☆~
ユリ子をボーカルに、テレビのアマチュアバンド勝ち抜き戦に出場する。出るからには10週勝ち抜き優勝を目指す!優勝した暁には豪華賞品とザ・スパイダースとの共演が!!!
1週目『リトルロビー』を演奏。まず1勝。
教会に集まり喜び合う。ドラ『コールド勝ちだったよな!』サンブル『ユリ子が点稼いでくれたもんな』パンチャー「俺じゃなかったの?」ハッピー『ユリ子の方が断然パンチあるよ~』
ドラが『ユニフォーム作らないか?』と言い出し、サンブルがおじいちゃんのツテでどうにかなる、と請け負う。
予備校にも通うサンブルとパンチャー。張り出された順位を見て、最後の方に自分たちの名前を発見し喜ぶパンチャー。入っているだけでも調子良いらしい。「どうして同じ点なんだろう」『当たり前だろ、見せっこしたんだから』www
「今年入らなきゃいけないんだ!もともと頭は悪くないんだ!」と気合十分。
2週、3週と順調に勝ち進んでいくヤングアンドフレッシュ。
『青春ア・ゴーゴー』の映像バック。
5週勝ち抜き、教会でバンド練習。
『こうテレビ出てるとさ、歩いてると“どっかで見たわねー”なんて目で見られてテレちゃうよな!』と言うドラに「テレるってツラかよ、厚かましい」とツッコんでるパンチャー。失礼すぎて笑う。超絶ハンサムな和田浩治さんになんてこと言うんだ!(笑)
ユリ子が遠巻き越しから『ここから見ると子供みたいよ。』とおちょくってくる。パンチャが小声で「自分がガキのくせに…」。サンブルが『大きな声で言えよ』、パンチャ「かわいそうだもん。」www
こういった細かいテンポの良い会話が楽しい映画なので、書き起こしは無理です。(突然w)
ユリ子が『赤とんぼ』を歌い出す。こういうのもいつかバンドでやりたいね、と盛り上がる。
☆~
その後も勝ち抜き、ついに10週目。これで勝てば優勝!
客席に悠子を見つけ、「弱っちゃうなあ…」と弱っているパンチャに『そんなこと言ってる場合じゃないよ!』とサンブル。
曲はもちろん、『青春ア・ゴーゴー』!!!!!
見事、ヤングアンドフレッシュが優勝!!!!!!
賞品(エコーのアンプ5組とVANジャケット)とトロフィーをGET!!
だからさっき和田浩治さんVANのパーカー着てたのか。
日比谷公園噴水前で喜び合うメンバーたち。
プロになれるんじゃないか、さっき声かけられたよ!と浮かれている。明日、堀井さんに話に行こうということになる。
翌日、堀井さんの仕事場に来たが、スパイダースとラスベガス・ゴーゴー・ガールズ(アメリカ人女性ダンサーグループ)のショーのリハーサル中。
そのダンス練習を見て喜んでいる。レオタード姿だからか?
ドラ『ショーの時はもっと脱ぐんだろうな。』パンチャー「英語で聞いてみろよ。」とかね。バカだねえ(笑)
このダンスシーンがやけに長い。男性へサービスか?いつも早送り。
堀井さんには取り合ってもらえず、明くる日出直すことに。
パンチャーとサンブルの二人で堀井さんを訪ねる。
君たちは下手じゃないしこのままずっと続けていれば道も開けるかもしれない。今すぐの話ではない。みんな大学に行って、働いて、まずやるべきことをしなければならない。プロというのは一生なんだ。
と、プロの厳しい世界を教えられる。
お祝いにナイトクラブへ行こう!と誘われ、堀井さんの車に乗る。
その車中、ユリ子を貸してくれないか、あの子は光るものがある、鍛えてみたい、と打診される。
ユリ子を思いOKする。でも複雑だよね…
めちゃくちゃしょげちゃってる…(笑)
堀井さん『しょげることないよ。』
ナイトクラブ。昨日のダンサーグループが踊っている。
その中の女性がパンチャーをステージに引っ張る。困惑してサンブルも道連れにする(笑)
ひとしきり見様見真似で踊らされる。ここもやけに長い…。浜やんとヤマケンがいるから見られるけど。
帰路につく。
サンブル『なんだか気が抜けちゃったな!』
パンチャー「みんなに何て言うかな。まさか裸踊りを一緒に踊ったなんて言えないしな。」裸踊りって!(笑)
『ドラが一番ふてくされるだろうな。』
「ユリ子のことがあるだけにな。」
『ユリ子は何かを感じさせるよ!少なくともパンチャーよりはな!』
「うん…………」
『バカにおとなしいな。』
「たまにはな。ちくしょー!やっぱりみんなの前で歌いてーや!」
やっぱり歌いたかったんだ…
☆~
教会に集まり、堀井さんの話を伝える。
サンブル『だけど俺たちはかなりいい線いってるんだからがっかりすることないと思うぜ。このまんまでいこうよ!』
エンスト『だって、もともとプロになるつもりはなかったんだろ?』
ドラ『そうだけどさ!でも、一つのことをやっちまうと次に何か欲しいよな!』熱い男・ドラはその熱いドラム熱を抑えきれないようだ。
パンチャーが「次はすぐ来るさ!俺はそう思うな。目標が欲しいんだろ、お前は。俺だって同じだよ。みんなそうだよ。」となだめる。
ハッピーとエンストは、春になったら本採用になるかもしれないことを報告する。
ドラ『じゃあダメじゃないかよ!!』
サンブル『膨れるなよ、ドラ…』
パンチャー「まだ先の話じゃないか、なんとかなるよ。」
ドラ『ユリ子もいなくなったし、1人ずつ去って行くよ…』
ドラ『俺は1人になったってやるよ!好きなんだから!』
パンチャー「そうそうかっこいいことばっかり続くわけないよ。いいじゃないか。本採用っていいことなんだろ?」
エンスト『まあね。二人だけなんだ。』
ハッピー『なかなか本採用にはしてくれないんだよ。』
ドラ『じゃあ、仕様がねえな…。』
サンブル『逃がすことないよ、チャンスなんだから。』
エンスト『そうなんだよ。でも、出来るだけ!』
ドラ『無理だよ、そんなのは!やめるんだったら思い切ってバンドやめた方がいいさ!』
パンチャー「なんだかピンと張っていた糸がさ、緩んでバラバラになったみたいだな。」
サンブル『バラバラだったのが一本になって、またバラバラか。しかしまたいつか一本になるさ。いやするさ!』
パンチャー「なるよ、きっと!現に一度なってるんだから。」
ドラ『ちくしょう!どうしてこう上手くいかねえんだよ!帰ろう!』
ドラ良いね。バンドって難しいんだろうね。個人の熱量でバランス変わってきそうだよね、現実でも。
☆~
ユリ子とサンブルは二人で会う。ユリ子は自分一人だけが堀井さんのもとで歌うことを気にかけているが、サンブルは背中を押す。『春になったらまたみんなで歌おう!それまでいっぱい歌を覚えておこう!』
薄々感じていたけど、なんだか山内賢さんのほうが主役っぽい立ち位置だよね。
ドラは久々に日曜に彼女(進千賀子さん)とボーリングデート。日曜はバンド練習の日だったからね…
『もう太鼓はやらないの?』と聞いてくる彼女に、『ド・ラ・ム!!やるよ!今度は本当に好きな奴を集めてね。』
『大学は?』『行くさ。でも本気だぞ!いつかはプロになるんだ!』
サンブルとパンチャーは予備校。
『やっと元に戻ったな、日曜にテスト受けてるなんて。』
パンチャーは決心したように「俺、悠子ちゃんと同じ大学受けてみようかと思ってるんだ。いちかばちかやってみる。」と言い出す。
『お前結構本気だね!俺困っちゃうんだよ。』
「お前困ることないじゃないか。」
『小学校から予備校までずっと一緒なのに、大学だけ違うなんておかしいよぉ…!それに同じだったらまたバンド作るのにも面倒じゃないしよ。』と言うサンブル。
パンチャも「悩むな~。友情か恋愛か、か。もっとも、また失敗してもう一年同じとこ通うのもカッコ悪いしな。」と悩み始める。
『悪い悪い。冗談じゃないぜ~。』
「やっぱり、二人で漫才やるか。」漫才!?!?そう聞えるけど違う??
『そうしようよ~。なにも片思いのためにいちかばちかやる必要ねえよ。』
「片思い?!言ったな?!見てろ!絶対見てろ!勉強するぞ!勉強するんだ!」
あーあ、火つけちゃった(笑)
☆~
サンブル宅。『パンチャ来なくなったわね。何してるんだろう。』と気にしている悠子。『勉強してるんだろ。』とサンブルが答える。そこへ、パンチャから電話がかかってくる。
ユリ子がデビューするテレビ番組「エレキフェスティバル」で、ヤングアンドフレッシュが音出しして送ってやってくれないかと堀井さんから打診されたけど、どうかな?という相談。サンブルはスパイダースと合同演奏ということもあり二つ返事で快諾。パンチャーがみんなにも電話することに。
ドラに電話をかける。
『たくさんプロのバンドが出るんだろ?チャンスだよ、腕試しの!相手がアマじゃ物足りねえや!スパイダースだったら不足ないよ!無論、曲はあれだな!』とグイグイなドラ。
「先走るなってば。これからそういう相談をするんだ。」とパンチャー。
『わかった!OK!どこへでも行くよ!アフリカでも南極でも行くぞ!!!』
相変わらず暑苦しくて良いよ、ドラ!
ハッピーとエンストにも同様の電話をし、みんな喜んで賛成してくれる。
そんな電話を終え、「あ~あ。疲れちゃったな。3回も同じこと繰り返したんだもんな。」とお疲れのパンチャ(笑)
「しかしみんな変わってねえな。…のどの調子良くしとかなきゃ。あ~あ~あ~♪」www
☆~
そしてユリ子のテレビデビューの日。ユリ子はザ・スパイダースのボーカルになるんですよ。なので、ザ・スパイダースと合同演奏で、ヤングアンドフレッシュは友情出演。
『青春ア・ゴーゴー』と、いつかやりたいと話していた『赤とんぼ』を歌います。
ドラムの和田浩治さんと、田辺さんのドラム合戦みたいなところめちゃくちゃかっこいい!!!!!!!!
和田浩治さんのドラム、本っ当にかっこいい!!!!!!
ショーは大成功に終わります。車椅子のサンブルのおじいちゃんが歩いてステージ上に上がってしまうほど(笑)
おそらく初代の日本青年館前。
会場の外へ出て、ヤングアンドフレッシュに『ありがとう。』とお礼を言うユリ子。
名残惜しそうなユリ子を車へ促す堀井さん。
ユリ子『みんな、どうもありがとう!さようなら!』
ヤングアンドフレッシュ『さようなら!』
堀井さんは『君たちも良かったよ。春になったらまた相談しよう!』と言ってくれます。良かったねぇ。
エンスト『またこういう機会があったら…もうねえかなぁ…。とにかくまた会おうよ!』
ハッピー『また呼んでくれよな!』と帰って行くハッピーとエンスト。
ドラも『それじゃ、俺も行くわ!』タクシーを止める。『よう、予備校の帰りに寄れよ!通り道じゃないか!』と二人に明るく声をかける。
パンチャ「通うのももう少しだけどな!」
ドラ『本当かよ~!またもう一年通うようになるんじゃないのか?』
サンブル『あ、ひでぇ!』
パンチャ「ひでえこと言いやがる!けど、ま、運んでやろう!」とドラのドラムセットをタクシーに積み込む。優しい。
『サンキュ!じゃ、また!』と別れるドラ。
残った二人は、またバラバラみたいな気がするな…としんみり。
サンブル『でも前と違うよ!なんかこう一つのことに熱中してやったんだなぁって気がするよ!そう思わないか?』
パンチャー「なんとなくな!いろんなことがあったような気もするし、なかったような気もするし…でもほっとした気持ちだな!なんだろ?」
『悪い気はしないから、良いことなんだろう。でもさ、バンド作る前の俺たちと今の俺たちは違う気がするな!』
「前もバラバラだし今もバラバラだし。違うバラバラだ。バラバラ違いだ。」
『なに言ってんだよ(笑)』
「なに言ってるんだろ!(笑)」
悠子を見つけ、「悠子ちゃん!」と駆けて行くパンチャーと、それを追うサンブル。
~終~
とにかくゴキゲンな青春エレキ歌謡映画!
まずお詫びしたいことが、浜やんファンサイトなのに和田浩治さん贔屓が隠しきれなかったこと(笑)
そして、浜田光夫さん演じる悟のあだ名が不安です(笑)
パンチャーなのか、パンチャなのか、パンちゃんなのか、パンチャラなのか。
私にはパンチャーに聞こえた。気になります。いつか台本を見て確認したい。
エレキが若者に絶大な人気を誇っていた時代のお話なのでしょう。私は日活以外のことには疎いので他の流行はわかりませんが、
日活ヤング・アンド・フレッシュという実在する超絶イカしたバンドに、浜田光夫さんを加え、バンドに熱中する若者たちの数カ月を描いた青春映画!
なんかもうこの設定だけで胸が熱くなるわ。
実際にも学生の時分から同級生で仲良しだった山内賢さんと浜田光夫さんが腐れ縁の親友同士の役というのも良いよねぇ~♡
」
しかし浜田光夫さんが主役なはずなのに、悟のことはあまり詳しく描かれないんですよね。家族構成も謎だし、結局大学どっち受けて、合格したのかもわからないし。
悠子ちゃんが好きなことと堀井さんといとこということもありエレキ狂な親友に巻き込まれてしまった感が否めない…
結局ボーカルでもないタンバリン担当になっちゃうし。(あ、あの“底抜いたタンバリン”って、モンキータンバリンというらしいです。またひとつ賢くなったぞ!)
もともとバンドメンバーでないからそういう設定が必要なのと、ヤング・アンド・フレッシュだけ主役にするより、プラス浜田光夫というネームバリューも期待されてのことなのかなぁ。
何にせよ日活ヤング・アンド・フレッシュも浜田光夫さんも愛してやまない私には夢のような映画です。
ではでは、劇中に出てくる楽曲について。
(浜田光夫さん関連のみ。スパイダース等は研究対象外なので省略。)
①アドリブ演奏(倉庫、最初の音合わせ)
②青春ア・ゴーゴー(倉庫)/ボーカル:浜田光夫
③ただお前だけ!!(教会)/ボーカル:山内賢
④セイ・ママ(教会)/ボーカル:ジュディ・オング CD有
⑤リトルロビー(1週目)/ボーカル:ジュディ・オング CD有
⑥青春ア・ゴーゴー(2~5週)/ボーカル:浜田光夫、ジュディ・オング
⑦赤とんぼ(教会)/ボーカル:ジュディ・オング
⑧青春ア・ゴーゴー(10週目)/ボーカル:ジュディ・オング
⑨青春ア・ゴーゴー~赤とんぼ~青春ア・ゴーゴー(スパイダースと合同演奏) CD有
以上、敬称略。演奏は全てヤングアンドフレッシュ。
浜田光夫さんがボーカルで歌っている楽曲をぜひCD化していただきたいところなのですが、まったくの逆パターンが現状です。
私が確認したサントラ音源。こちらにもまとめております。➡コンピレーションアルバム
アルバム『東京ア・ゴーゴー』収録の「青春ア・ゴーゴー」は、⑨の「赤とんぼ」を除いたバージョンです。
また、映画のタイトルにもなっている、てんでゴキゲンなナンバー『青春ア・ゴーゴー』
作詞:青島幸男さん、作曲:脇野光司さんによる作品です。
東芝から発売の山内賢/日活ヤング・アンド・フレッシュのレコード。
テイチクから発売の浜田光夫さんのレコード。
ザ・スパイダースも発売しておりますが研究対象外なので(ry
日活ヤング・アンド・フレッシュのB面曲、山内賢さんの『ただお前だけ!!』も劇中で歌われておりましたが、レコードとは別テイク。
2008年に発売された山内賢さん・和泉雅子さんの新録アルバム『おとなの銀座』
こちらにも、山内賢さんの歌う「青春ア・ゴーゴー」が収録されております。
日活の映画でおなじみの楽曲もたくさん新録で楽しめて幸せ。
なにしろ新録というのが素晴らしい。ぜひ浜田光夫さんのこういったアルバムもきいてみたいものです。
まったく、ヤングアンドフレッシュにまで言及してしまうと書きたいことが尽きませんな。
ヤングアンドフレッシュついでにこんな夢の話も。
ヤングアンドフレッシュの演奏が楽しめる映画
『青春ア・ゴーゴー』
『涙くんさよなら』
『二人の銀座』
『東京ナイト』
『夕陽が泣いている』
『ザ・スパイダースのゴーゴー・向う見ず作戦』 あたりのDVDと、
レコード音源と映画テイクを集めたCDとをセットにして、
「日活ヤング・アンド・フレッシュBOX」!!!
なーんて、発売してくれないかなあ。
ドラマ「ある日わたしは」での演奏シーンと、ご健在のメンバーの特別インタビューを特典DVDにしちゃったりして。
絶対売れる!!!!
この企画書、どこに提出したらいいかな?(笑)